本誌が創刊した2016年頃は食をテーマとした雑誌の刊行が世界中で相次ぎ、一大ムーブメントを巻き起こしていたといっても過言ではない。その中で、ファッションやアート、デザイン、時には食糧問題までをも軽やかに横断しながら食文化を発信する唯一無二の存在であるのが『RiCE』だ。その背景には、編集長の稲田浩さんが『ROCKIN' ON JAPAN』や『CUT』などの編集部を経てカルチャー誌『EYESCREAM』を創刊させた編集者であることが大きいだろう。
クラフトビールを特集した今号は、ビールを取り巻く各国の現状や歴史、クラフトビールという言葉が生まれたアメリカにおけるビアカルチャーを現地醸造家のインタビューを交えて紹介。国内のインディペンデント醸造所と大手4大ビールメーカーの視点から未来を探る記事も興味深い。連載陣には吉本ばななさん、佐内正史さん、二階堂ふみさんらが名を連ねる豪華さだ。
タイトルロゴの“R”をよく見ると米粒を象っているという、芸の細かさにも脱帽。日英バイリンガル。
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※WWD JAPAN.comでの連載第9回目で紹介しました