吃音プライド

1,650円 (税込)
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  • 創刊年
  • 2024年
  • サイズ
  • 102mm×162mm
  • 発行部数
  • 1,000
  • 発行年
  • 2025年
  • Japan
  • 出版社
  • Troublemakers Publishing
  • 仕様
  • ソフトカバー/96p


 ミスフィッツ(はみ出し者)の声を伝えることで、みんなで社会のことを考えるブックレーベル「Misfits Books」からの第2弾。「吃音(きつおん)プライド」とは、吃音/どもることを「治すべき欠陥」ではなく「話し方の違い」とし、吃音をネガティブなものとしてきたこれまでの社会を問い直し、尊重されるべき自然なものとして捉え直す考え方で、イギリスとアイルランドを中心に始まったムーブメントでもある。本書は、吃音をもつ人たちの生きた経験を伝える雑誌『Dysfluent』の2号目に掲載された6つのインタビューを翻訳し、『Dysfluent』を制作するアイルランド人アーティスト/デザイナーのコナー・フォーランさんと本書を翻訳したTroublemakers Publishingの宮本裕人さんの対話と、訳者あとがきを加えている。
 私は、元々親交がある宮本さんが隠れ吃音であることを本書をきっかけに知ったことに加え、20年来の友人も隠れ吃音だということをここ数年で知ったこともあり、近年注目していたトピックが吃音であった。表紙のタイポグラフィからも読み取れる通り、吃音とは、言葉を伸ばす、言葉を繰り返す、言葉が出なくなる症状のことで、現在の日本では吃音であることを言いづらい社会の空気があると思う。広く知られていない吃音を知る入り口として、本書は大きな役割を果たしていくだろう。
 話し手のどもりをそのまま表すため、テキストを重ねたり、言葉と言葉の空間を空けたり、言葉を伸ばしたりなど、吃音のことがわからなくとも、読んでいく中でどのようなものであるかを想像できるはずだ。タイポグラフィと本文をこんなふうに表現できることが目から鱗だった。吃音を知らない人も、吃音で悩んでいる人も、表現の可能性を知りたい人にもぜひ手に取ってほしい。