うちなる川に耳を澄ませて

880円 (税込)
購入数

  • 創刊年
  • 2025年
  • サイズ
  • 180mm×210mm
  • 発行部数
  • -
  • 発行年
  • 2025年
  • Japan
  • 出版社
  • つちや温水プール
  • 仕様
  • ソフトカバー/95p /手製本


 2025年11月に秋田県秋田市で開催した「BOOK&WEEKEND FES 2025」でのイベントの一つ、「みんなで一冊のZINEを作ろう!」の参加者8名と、つちや温水プールのつちやりささん、本・菓子・喫茶を提供する「川添(そ)い」の加藤大雅さんとさとうゆきさんで、つちや温水プール編集のもと手製本で仕上げたジン。9月には札幌市でも同様の手法でジンを作成しており、シリーズ2作目となる。
 「あなたはいまどんな流れの中にいますか?」と参加者に投げかけ、問いから想像することを自由に綴り、川添いに参加者が集まりみんなで製本して仕上げたという。「このよどみも、にごりも、はげしさも、きらめきも。見逃してしまっても、なんてことないのかもしれない。それでもどうしても、見逃すことができなかった。見逃したくなかった。そんな『流れ』をみんなとともにここに記します」と冒頭につちやさんが書き表している通り、目を凝らしても見ることができなさそうな、光が当たらない物事を鮮やかに掬いとる書き手たちの文章に心がほぐれていく。まえがきとあとがきを読み比べると、つちやさん自身の心の揺れ動きも感じられる。知らない人が集いジンをつくることの愉しさは、想像もしなかった世界へ漕いでいけることだろう。問いへの最短距離を求めがちな現代に、このジンは寄り道の大切さを教えてくれる。
 「川」という漢字が示すような縦を意識した装丁も心地よく、A5サイズを半分に折り、縦書きに綴られたものを水色の紙でひと巻きし、水色の紐で纏められる。余談だが、川添いが購入者に手渡している「川添い通信」も非常によく、このジン同様の安らぎを感じられる。秋田市に行く機会があれば、ぜひ川添いに立ち寄ってほしい。

※以下もくじの紹介です※
誰にも気づかれない駅の水路に|ほしのあさ / 想像するほかない川|加藤大雅 / 星の友情|サカモトリョウタ / さよならさんかくまたはない|善治幸太 / 秋田は、ほんとに何もない?|山田佐和子 / ミスタースプリング・幕間にひとこと・続、ミスタースプリング|茉亜 / 傷|つちやりさ / 合い間|Yuna Mizuno / 私を形づくる見えない流れ|高橋大夢 / ねじれ|てんとうむし / 海へ|さとうゆき


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