SHUKYU Magazine #9

1,760円 (税込)
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  • 創刊年
  • 2015年
  • サイズ
  • 182mm×258mm
  • 発行部数
  • 3,000
  • 発行年
  • 2020年
  • Japan
  • 仕様
  • ソフトカバー/96p/英訳冊子・オリジナルワッペン付き


 前号から1年振りの刊行となった本誌の表紙をめくると、人の気配がないスタジアムが目に飛び込む。左下には、「20th March 2020」の日付。そう、コロナ禍のはじまりの記録である。
 世界中の老若男女誰もが知っているスポーツだという背景を生かし、サッカーを入口と考えたことがきっかけだったと創刊の経緯を語る大神崇さんは、小学生の頃からサッカーに親しんできた元プレイヤーでもある。サッカーをキーワードにこれほど多角的に捉える雑誌は、創刊から5年経った今でも国内では他にない。
 今号の特集は、ライフ。「自粛期間が続く中、雑誌を通じて自分が何を伝えたいのか改めて考えていた時に、頭に浮かんだ言葉」だと冒頭で語る。世界初のヴィーガン・フットボールクラブ「フォレスト・グリーン・ローバーズ」やメンタルヘルスの問題に取り組む「FC Not Alone」、ホームレスのサッカーチーム「野武士ジャパン」、ベルギーのプロリーグでプレーする鈴木武蔵、自身のセクシュアリティを公にした下山田志帆、少年院の社会復帰サポートに取り組むFC東京・地域コミュニティ本部長の久保田淳、ユニフォームのアップサイクルに取り組むスペイン拠点のequipo.など、サッカーを通じて人種差別やメンタルヘルス、ジェンダー、環境、貧困などの様々な社会問題に向き合う人たちに話を聞いている。Black Lives Matter運動と差別とアスリートについて書いた実川元子氏のページは必読。毎号遊び心あるイラストレーションでスパイスを加えるCITY BOYS FCが今回テーマにしたのは「New Normal」。こんな日もあったよね、と未来に笑い合えるのはいつになるだろうか。
 サッカーやスポーツに興味がない人にこそ本誌を手に取ってほしい。知らない世界を知る楽しさを、きっと感じることができると思うから。


※他の号はこちらからどうぞ
※WWD JAPAN.comでの連載第4回目で紹介しました