murren #26

715円 (税込)

  • 創刊年
  • 2007年
  • サイズ
  • 181mm×128mm
  • 発行部数
  • -
  • 発行年
  • 2020年
  • Japan
  • 出版社
  • murren編集部
  • 仕様
  • ソフトカバー/48p


 “街と山のあいだ”というコンセプトのもと、2007年の創刊以来ひっそりと丁寧に編まれ続ける小冊子。編集・発行人の若菜晃子さんが山や自然の魅力をそっと教えてくれるような、優しさに溢れる雑誌だと思う。過去には折りたたむ形態をとった号もあるが、冊子自体の大きさはずっと変わることがなく、散歩のお供に持ち歩きたくなるような絶妙なサイズ感がたまらなく愛おしい。
 今号の特集は、模様。サブタイトルに「模様には意味がある」と題し、世界各国(アジア、中東、アフリカ、ヨーロッパ)に昔から伝わる模様の意味を紐解いていく。それが山とどう関係があるの?と思う方もいるかもしれない。山という言葉に対する視座に富んだアウトプットが『murren』の真骨頂だ。若菜さんが所有しているモノと自身がその地を訪れたときの思い出を交えながら考察し、裏に隠された物語をあぶりだす。模様は人々が懸命に生きてきた証なのだと本誌は教えてくれる。ユトレヒトの岡部さんによる「murren books」も毎号の楽しみの一つである。
 タイトルが印刷されている表紙をめくるとコンセプトメッセージが表れ、ページ数の表記には山のような記号がついている。そのさりげなさにも『murren』らしさが光っている。


※バックナンバーはご用意可能な号もありますので、ご興味をお持ちくださった方はお気軽にお問い合わせください