某出版社での在職中から東京と屋久島の二拠点という驚きの生活を始め独立したバリバリの関西人、国本真治さんが創刊させた雑誌。実は元々別事業に興味があったが転向し、雑誌をつくることになったという経緯も興味深い。ちなみに、屋久島ではヨガスタジオを併設した宿も営んでいる。
冒頭で「インクの香りと手触りが好きなんだ、とあらためて思った」と綴られている通り、本誌では選りすぐった上質な2種(表紙を含めると3種)の紙を使用。屋久島の自然に対する畏怖が、美しい写真とエッセイを通して伝えられる。寄稿者は、養老孟司、Shing02、haruka nakamura、内田輝。併せてインド・ラダックとアメリカ・シエラネバダを紹介する世界観に、共感する方は多いのではないだろうか。
今号の写真はすべて加戸昭太郎さんによるもの。自然風景とその地に生きる人々を捉え、紡がれるストーリーには溜息が出てしまうほど。手元に置いて何度でも見返したくなる、写真集のような雑誌だ。
日英バイリンガル。
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