小学生の頃からサッカーに親しんできた元プレイヤーでもある大神崇さんが編集長を務めるサッカーを多角的に捉えた『SHUKYU Magazine』から、別冊のような位置付けとなる特別号が誕生。雑誌自体のサイズは同じだが束がない中綴じに変更、ボリュームも抑えられコンパクトな印象を受ける。個人的にとても好きな体裁だ。
今号はフィメール特集と題し、女子サッカーコミュニティを取り巻く世界の現状について様々な角度から掘り下げる。
『SHUKYU』の兄妹のような雑誌(だと私は思っている)のロンドン発・女子サッカーカルチャー誌『SEASON zine』編集長へのインタビューからは、サッカーを軸に多様な視点を伝えるという思いが大神さんと共通していることがわかる。国境やジェンダーを越えるサッカーの持つ力の凄さを改めて感じられる。女子サッカーを女性たちの闘いの歴史と捉え、フェミニズム運動や女性の社会進出と大きく関わっていることを紐解くコンテンツも面白い。2018年のワールドカップに乱入したことが記憶に新しいロシアのフェミニスト・パンク・グループ、プッシー・ライオットが起こしたアクションの理由を考察するのは、『KAZAK』でおなじみのaggiiiiiiiさんだ。イギリスの女性サポーターを記録するプロジェクト、「GIRLFANS」のサポータースナップもいい。
フィメール特集の続編をぜひとも望みたい。
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※コントリビューターのaggiiiiiiiさんによる『KAZAK』はこちらからどうぞ
※WWD JAPAN.comでの連載第4回目で紹介しました