小学生の頃からサッカーに親しんできた元プレイヤーでもある大神崇さんが編集長を務める、サッカーを多角的に捉えた雑誌。国内外のあらゆる地域で盛んで、老若男女問わず誰もが知っているスポーツであるという背景を生かし、サッカーを入口と考えたことが始まりだったと、大神さんは創刊の経緯を語る。
今号のテーマは、Jリーグ。「Jリーグの誕生によって人生が変わった人は、たくさんいるのでは」と綴るエディターズノートには、大神さんのJリーグに対する深い敬意が込められている。ルーカス・ポドルスキとダビド・ビジャによる豪華なインタビューから始まり、現在のJリーグをチェアマンの視点から考察するコンテンツ、Jリーグとデザインについて(あのネヴィル・ブロディが東京ヴェルディのエンブレム・ロゴデザインを手がけた経緯が非常に興味深い)、サポーターの話、マスコットやスタジアムフードのフォトストーリー、元サッカー少年の建築家・田根剛が語るスタジアムの話など。毎号のことながらテキストとヴィジュアルの緩急の付け方が素晴らしく、いつの間にかサッカーの奥深い世界に迷い込んでしまうから不思議だ。
サッカーやスポーツに興味がない人にこそ読んでほしい。知らない世界を知る楽しさを、きっと感じることができると思うから。
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※WWD JAPAN.comでの連載第4回目で紹介しました