大阪は谷町六丁目から東アジアへと興味の矛先を向けた今号は、今までとはひと味違う『IN/SECTS』だ。彼らは本誌の発行のみならず、年に1度大阪で開催される「KITAKAGAYA FLEA」というマーケットイベントも主催している。地域や文化を越えて交わり横の繋がりをつくり、そこで生まれる新たな価値創造を探るというこのマーケットの試みは、まさに雑誌を三次元的に展開している稀有な例だと思う。
私たちのアジア、と題した今号では韓国と台湾のインディペンデントブックカルチャーシーンやソウルのインディーミュージックシーン、アジアのデザインシーンなどをアーティストのエッセイを挟みながらゆるやかに紹介する。台湾の食文化についてのページも必見。東アジアのここ数年のカルチャーを知るための入門書となるような1冊。
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